発酵食品 「自家製チーズ」の作り方

現代は、簡単にものが手に入ってしまうため、かえって手作り品がとても貴重な時代になりました。食品を手作りするという考え方は、面倒くさい、時間がない、という思いから、頭の片隅に押しやられてしまいがちです。しかし、最近では、自分の口に入るものにこだわる人が増えてきました。

手作り食品には、市販品では得られない、作る楽しさ、格別なおいしさを独り占めできるという魅力があります。そして、手作り食品の最大の魅力は、私たちの生活をより豊かに彩り、潤いを与えることかもしれません。

今回は、日本人好みのチーズ4点の家庭でもできる作り方を紹介します。自分のペースで楽しみながらオリジナルの自家製チーズを作ってみましょう。

自家製ゴーダチーズ

【材料(200g)】

低温殺菌牛乳 5L

バルクスターター 45㏄(ヨーグルトで作ったヨーグルト菌で代用してもよい)

レンネット  0.5g

塩      15g

【必要な調理用具】

*煮沸消毒してから使用すること

重し(1.5㎏x2個・2.5㎏x1個)

ステンレスまてはホウロウ鍋

ざる

チーズ型(モールド)

温度計

加圧するための容器(モールドと重なる大きさ)

バット

ヘラ

さらし布 3枚

計量カップ

真空パックできるもの

使い捨て手袋

カードカッター

【作り方】

1.レンネットを溶かすお湯50㏄を一度沸騰させて冷ます。

2.鍋にお湯を沸かす。別の鍋に牛乳を入れ、重ねて湯煎し、ゆっくりかき混ぜながら32℃まで温める。急激に温度を上げないようにする。

3.32℃で、バルクスターターを少しずつかき混ぜながら入れる。または、ヨーグルトで作ったヨーグルト菌を代用してもよい。32℃を保ちながら、1時間放置する。

4.冷ましたレンネット用のお湯に塩1gを加え、よく混ぜたらレンネットを加えて溶かす。レンネットが溶けたら3を少しずつ加えて混ぜる。

5.レンネットを溶かしたら、鍋にラップをして1時間放置する。温度は常に32℃に保つこと。牛乳が豆腐くらいのかたさになったら、ゴーダチーズのカードの完成。

6.カードカッターで、5に細かく切り込みを入れる。5分ほどおいてホエーが出てくるのを待ち、少し出てきたらへらでカード全体をかき混ぜる。

7.溜まったホエーの1/3を計量カップですくう。

8.別の鍋にお湯を沸かし、70℃になったら、カードの入った鍋に入れていく。5回に分け、20分ほどかけてかき混ぜながら注ぐとよい。カードに入った鍋の温度を38℃に保つよう、湯煎のお湯などで調節する。

9.カードが固まり、ホエーがさらに分離してきたら、モールドにざるをセットしいてから、さらし布を敷いた中に鍋の中身を移す。ホエーにモールドが半分くらいまでつかるようにする。

10.さらし布を上でまとめて、その上にもう一つの容器に水を入れた重しを乗せる。30分放置する。

11.10を取り出し、さらし布ごとカードを反転させ、同じようにホエーにつけたまま重しを乗せる。その上からさらに1.5㎏の重しをのせて1時間放置する。

12.11を反転させ、1.5㎏の重しを追加し、2時間放置する。

13.12を反転させ、2.5㎏の重しを追加し、2時間放置する。

14.モールドからゴーダチーズを取り出し、成型する。さらし布に包み、バットに入れて冷蔵庫で1昼夜寝かせる。

15.14のゴーダチーズの重さの2%の塩を、すべての面に均等になるように塗り込む。さらし布にくるんで常温で半日放置する。

16.15の布を取り、真空パックする。空気が入らないようにすること。

17.培養箱を15℃に保つ。毎日1回反転させ、熟成させる。

ゴーダチーズは、手作りチーズとしては、やや難易度の高いチーズですが、毎日自分の目でチーズの熟成を確認できることは、とても楽しみなことです。くせが少なく、オランダのゴーダ村発祥のチーズとして知られ、日本人にもなじみ深いチーズの一つです。熟成期間はとても長く、短いものでも3か月、長いものになると1年以上になりますが、その熟成度が進むにつれて、味覚のまろやかさが際立ってくることが、ゴーダチーズの大きな魅力の一つです。

自家製カマンベールチーズ

【材料(チーズ200g)】

ヨーグルト   大さじ2

低温殺菌牛乳  2000㏄

レンネット   耳かき大盛1程度

種麹菌     適量(白カビの代わりとして)

【必要な調理用具】

*煮沸消毒してから使用すること

ボウル

ざる

ステンレスまたはほうろう鍋

巻きす 2本

丸型(モールド)1個(角型でもよい)

さらし布

軍手・ゴム手袋

温度計

【作り方】

1.鍋に牛乳を2000㏄入れ、弱火で撹拌しながら温める。

2.1にヨーグルトを加え、撹拌する。

3.温度は35~40℃に保ち、40℃になったらふたをして1時間おく。

4.レンネットを20㏄の水で溶く。

5.1時間おいた3に4を入れ、一度撹拌し、ふたをして30分おく。

6.固まった牛乳(カード)を10㎜格子に切り、10分放置して、ホエーを排出させる。このとき、温度は35℃くらいに保ち、カードを砕き撹拌を1時間続ける。面倒であれば、1時間に4回程度の撹拌でもかまわない。

7.巻きすを1枚敷いた上に型を置き、カードを流し込む。

8.30分したら7の上にもう1枚の巻きすを広げ、反転させる。この反転作業を30分おきに4回繰り返し、12時間放置する。

9.12時間したら、固まったカードを取り出し、塩分濃度30%程度で30分間塩漬けにする。

10.冷蔵庫で3日間脱水させる。1日おきに上下反転させること。

11.10の後、外皮に種麹をまんべんなくまぶす。6面まぶしたら、気温15℃前後で1ヶ月ほど熟成させる。最初の5日は、毎日上下の反転を行うこと。その後、熟成中の反転は1日おきに行う。

日本で自家製カマンベールチーズを作るとき、白カビを手に入れることは大変難しいため、代用菌として麹菌を使用します。そのため、市販のカマンベールチーズよりも甘い香りになるでしょう。作るときのポイントは、カードの外皮を十分に乾燥させ、青かびの付着から守ることです。温度管理が難しいため、暑い夏場を避け、秋から冬の涼しい季節に作ることをおすすめします。

自家製モッツアレラチーズ

【材料(作りやすい分量)】

市販のモッツアレラチーズ   200g

水              500ml

生クリーム          200ml

塩              小さじ3

【作り方】

1.市販のモッツアレラチーズを3㎝角に切る。

2.鍋に水と生クリーム、塩を入れ、63℃まで加熱する。

3.2に1を入れ、やわらかくなったら手でボール状にこねてまとめる。

モッツアレラチーズは出来たてが一番おいしく、日本人好みのくせのない味と食感が楽しめるチーズです。最近では、自家製モッツアレラチーズ作りに便利なキットも販売されていますが、市販のモッツアレラチーズをちょっと使うことで、自家製モッツアレラチーズを楽しむことができます。自家製モッツアレラチーズで、やわらかくてもちっとした食感を味わいましょう。作り方のポイントは、温度管理。しっかりと温度計でチェックしながら楽しく作ってみましょう。

自家製カッテージチーズ

【材料(作りやすい分量)】

バターミルク 70㏄

酢      小さじ1

【作り方】

1.小鍋にバターミルク70㏄を熱し、ふつふつと煮立ち始めたら、弱火にして酢小さじ1を加える。

2.軽くかき混ぜたときに出てくる白いものがカッテージチーズで、水分がホエーとなる。5分ほどかき混ぜながら熱し、火からおろす。

3.ボウルにキッチンペーパーかガーゼを敷いたざるを重ね、鍋の中身を静かにあけて、チーズとホエーを分離させる。鍋にこびりついたチーズは、ゴムベラなどで丁寧にかき出す。

4.自然に水切りをし、しばらくこのまま置いておく。5分ほどしたら、ペーパーまたはガーゼの四隅を持ち、巾着状にして、軽く水分を絞る。

酢の風味が気になる人は、最後に絞る前に軽く水で洗ってから絞るとよいでしょう。また、保存するときは、ぴったりとラップをし、冷蔵庫に入れます。3日ほどで食べ切るようにしましょう。また、ホエーも保存容器に入れて、冷蔵庫で3日ほどで使い切るようにします。カッテージチーズもホエーも冷凍保存は可能ですが、チーズは食感が変わりやすいため、解凍後は加熱して使用するようにします。また、ホエーは、製氷皿などで小分けにして冷凍保存すると、使用時に少量ずつ解凍できるため、便利です。

まとめ

いかがでしたか。チーズ作りは工程が多く、時間も手間もかかります。なかでも、一番大変でちょっと面倒なのが温度管理かもしれません。勘ではなく、きちんと温度計で計測しながら作ることが、おいしいチーズを作る秘訣です。火加減に注意しながら、栄養たっぷりの自家製チーズを作ってみましょう。

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