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発酵食品キムチの日本での歴史、起源

発酵食品

中国発祥とされるキムチの歴史には実は日本が大きく関わっていたとされています。日本と中国の交流がなければ今のようなキムチは誕生していなかった可能性もあります。

目次

キムチの起源

キムチの原型となった漬け物はすでに紀元前2世紀には誕生していたとされています。中国の文献に登場する「祖」がそれだと考えられています。
現代のキムチと祖の一番の違いは唐辛子が使われているか、使われていないかです。この時代の中国では唐辛子の栽培は行われておらず、祖は野菜を塩漬けしたもののことでした。
祖が誕生した紀元前3~2世紀頃の中国は戦乱の時代であり多くの人々が朝鮮半島に逃げ、そこで暮らすようになりました。移住をした人々が朝鮮半島で祖を作り続けたため、現代では「キムチは韓国料理」と思われていることが多いです。
現代のような唐辛子を使ったキムチが誕生したのは西暦1600年以降です。
1592年、豊臣秀吉は朝鮮半島へ出征しました。この時、秀吉は兵士たちの足が冷えないようにと唐辛子を靴の中に入れていました。これが朝鮮半島へ唐辛子が伝わったきっかけです。
祖の保存性をより高めるために秀吉から伝えられた唐辛子を漬け物に使ったところ、それが美味しかったために定着したのではないかと考えられています。
この頃、塩漬けの祖と区別するために唐辛子を使った漬け物を「沈菜(チムチェ)」と呼んでおり、まだキムチという呼び名は誕生していませんでした。
現在食べられているような白菜は18世紀以降に誕生したものであるため、最もポピュラーな白菜のキムチが誕生するのは18世紀以降です。それまではきゅうりや大根などの野菜を使って沈菜を作ることが一般的でした。

キムチの語源

昔の朝鮮半島では漬け物のことを「漬(ジ)」と呼んでいました。
その後、唐辛子を使った漬け物が誕生した時、その作り方から「沈漬」という漢字を当て「チムジ」と呼ぶようになります。沈漬が「沈菜(チムチェ)」と呼び名が変わり、それがなまって「キムチ」へと変化したと考えられています。

キムチの日本での歴史

キムチは豊臣秀吉の時代に朝鮮半島で誕生した食べ物ですが、日本でキムチが定着し始めたのは昭和50年代以降です。
それまでは「朝鮮漬け」という呼び名で大阪の一部で食べられていただけで、一般的な食品ではありませんでした。
朝鮮漬けがキムチとして世に広まったきっかけはテレビCMでした。食品加工メーカーが「キムチの素」を開発し、その宣伝のためにテレビCMを流しました。白菜の浅漬けにキムチの素をかけるだけで本格的なキムチが完成する便利さと、CMの耳に残るキャッチーなフレーズの効果でキムチの素はヒット商品となりキムチが広まっていきました。
さらに、昭和63年に開催されたソウルオリンピックをきっかけに韓国ブーム、激辛ブームが到来しキムチの人気がさらに高まります。これをきっかけにスーパーなどでもパックに入ったキムチが売られるようになりました。

日本キムチと韓国キムチの違い

1.食感の違い
日本のキムチはしんなりしているのに対し、韓国のキムチはシャキシャキとしています。これは、日本と韓国ではキムチの材料である白菜の種類が違うためです。
日本で流通している白菜は韓国で流通しているキムチよりも水分が多いため、食感が違うものになります。

2.バリエーションの違い
日本のキムチは漬け液のバリエーションが少なく、韓国人から見ると「味がワンパターン」だと感じるようです。韓国のキムチは漬け液のレシピが豊富にあるため、同じ白菜のキムチでも味が全く違います。

3.漬け時間の違い
韓国にはキムジャンと呼ばれる1年分のキムチをまとめて作る時期があります。これは各家庭で必ずと言っていいほど行われる韓国の一大行事です。
1年分のキムチを作るため、韓国の人々は漬け時間によって変化するキムチの味を楽しんでいます。
日本のキムチは工場で一定期間発酵したものを販売するため、味は常に一定です。

4.味の違い
日本の白菜は韓国の白菜よりも水分の含有量が多いです。そのため、塩分や辛味成分の浸透がしにくく、韓国のキムチと比べると薄味のまろやかな味わいになります。
また、日本人の好みに合わせて辛味や塩味よりも旨味成分に重きを置いてキムチを作るため、その点でも味の違いが出ます。

5.匂いの違い
日本のキムチはあまりニンニクを使用せず、韓国のキムチはニンニクをたくさん使用するため匂いの違いがあります。
日本では匂いのきついものは敬遠されがちですが、韓国では匂いの強いキムチほど美味しいとされているためこのような違いが出ます。

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