難しそうなイメージのあるぬか漬け作りですが、実はとても簡単です。カビが生えないようぬか床を毎日かき混ぜる必要はありますが、毎日世話をしているうちに習慣化するため慣れれば手間ではなくなります。
ぬか床をかき混ぜる人の手の温度やかき混ぜ方、手についている常在菌の種類によりぬか漬けの味は変わります。自家製ぬか漬けはぬか床を育てる楽しみを味わえることが最大のメリットです。
目次
米ぬかの選び方
米ぬかは生ぬかでも、市販の米ぬかでも、ぬか漬けの素でも、調整済みぬか床でもどれでも構いません。
生ぬかとは精米をした直後のぬかのことです。加熱処理をされていない生ぬかはぬか床作りに最適と言われています。
市販の米ぬかとは販売用に殺菌処理をされている米ぬかのことです。白米を買うため生ぬかの入手が難しいという方にお勧めです。
ぬか漬けの素とは防腐用の塩や唐辛子、コク出し用のうま味調味料などが配合された米ぬかのことです。これに水を混ぜるだけなので、ぬか床が簡単に完成します。ぬか床作りのために材料を色々と揃えることが面倒と感じる方にお勧めです。
調整済みぬか床とはすでに出来上がったぬか床のことです。完成したぬか床がチャック付き保存袋に入って販売されているため、これを保存容器に移し、野菜を漬けるだけでぬか漬けが完成します。今すぐぬか漬けを作りたいという方にお勧めです。
野菜の選び方
ぬか漬に適した野菜は豊富にあります。定番のきゅうり、なす、大根、人参、白菜はもちろんのこと、アボカド、オクラ、みょうが、トマト、セロリなどもぬか漬けにすることができます。
玉ねぎや春菊などにおいやクセの強い野菜はぬか床に影響を与えるため、あまりぬか漬けには向いていません。
自家製ぬか床の作り方
~材料~
・生ぬか 1kg
・水 1L
・塩 130g
・昆布 5cm×5cmサイズ3枚
・唐辛子 2本
・かつお節 10g
・煮干し5匹
・干し椎茸 少々
~作り方~
1.大きめのボウルに生ぬかと塩を入れよく混ぜ合わせます。
2.少しずつ生ぬかに水を加え、粘土状にします。
3.鰹節をボウルに入れよく混ぜ合わせます。
4.ぬか床を保存容器に入れます。
5.ぬか床に昆布、唐辛子、煮干し、干し椎茸を入れます。
6.ぬか床の表面を平らにならし、容器の側面についたぬかを清潔なタオルで拭き取ればぬか床の完成です。
捨て漬けの方法
捨て漬けとはぬか床に野菜や昆布などの水分や栄養分を適度に補給し、ぬか床を熟成させる工程のことです。この捨て漬けの工程を踏むことで乳酸菌が増殖し、適度な塩味のぬか漬けを作ることができるようになります。
捨て漬け期間中に漬けた野菜は塩辛くなるため食べることができません。そのため、捨て漬けには野菜の芯や皮を使います。
~材料~
・ぬか床
・捨て漬け用野菜(キャベツの芯、大根の皮、人参の皮、カブの葉、ブロッコリーの芯など)
~捨て漬けの方法~
1.捨て漬け用野菜をぬか床に入れ、上からぬかを被せて野菜が見えないようにします。
2.ぬか床の表面を平らにならします。
3.容器の側面についたぬかを清潔なタオルで拭き取ります。
4.1日2回のかき混ぜ作業を1週間ほど繰り返せば捨て漬けの工程は完了です。捨て漬け野菜は2、3日に1回交換するようにします。
本漬けの方法
捨て漬けが完了したら本漬けにうつります。本漬けとは野菜を漬け、実際に食べるぬか漬けを作る工程です。ここまでくればあとは野菜を漬けて食べるだけです。
~材料~
・ぬか床
・お好みの野菜
~本漬けの方法~
1.野菜を軽く洗い、水分を拭き取ってから塩もみをします。
2.野菜をぬか床に入れ、上からぬかを被せて野菜が見えないようにします。
3.ぬか床の表面を平らにならします。
4.容器の側面についたぬかを清潔なタオルで拭き取ります。
5.野菜を半日~3日程漬ければぬか漬けの完成です。