発酵食品で作る甘酒は麹と酒粕のどちらが効果的?

甘酒

甘酒には原料や製造方法の違いから、2種類あることをご存知でしょうか。麹を発酵させて甘みを作りだした甘酒と、日本酒を醸造した際にできる酒粕を使った甘酒があります。どちらも昔から飲まれてきた発酵食品ですが、それぞれどんな健康効果があるのでしょうか。その効果的な飲み方とは、どのようなものなのでしょうか。

麹で作る甘酒の健康効果

麹を使って作る甘酒の甘さは、米のデンプンを分解してできたブドウ糖です。生き物は体内に取り込んだデンプンや他の糖を消化により分解してブドウ糖にし、そのブドウ糖と酸素を反応させてエネルギーを取り出し、水と二酸化炭素を排出します。したがって、ブドウ糖は、他の糖に比べ、体内におけるエネルギー効率が非常に良いということになります。甘酒が疲労回復や脳細胞の働きに効果的というのは、このような理由によるのです。

また、甘酒には麹菌はもちろん、植物性乳酸菌などの微生物やオリゴ糖などが豊富に含まれています。腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えるにはとても良い発酵食品といえるでしょう。

酒粕で作る甘酒の健康効果

酒粕で作る甘酒の原料の酒粕は、清酒を醸造する際にもろみを絞ったあとの固形分です。もろみには、米や麹が含まれているので、酒粕には米由来の食物繊維が豊富に含まれています。さらに、醸造の際に発酵を繰り返すことで、甘酒の原料となる酒粕には元の米にはなかったビタミンB2 やB6、アミノ酸が多く含まれています。同重量の酒粕とごはんを比べるならば、ビタミンB2は20倍以上、ビタミンB6は40倍以上、アミノ酸は500倍以上含まれているといいます。酒粕でつくる甘酒は、脂肪やタンパク質の代謝を助けるビタミン群が豊富で、旨味成分がたっぷり入った発酵食品なのです。

夏バテ防止に麹で作る甘酒

俳句で「甘酒」は夏の季語だということをご存知でしょうか。甘酒は冬の寒い季節や雛祭りで飲み物というイメージが強いですが、江戸時代には甘酒売りは夏の風物詩で、甘酒は夏の暑さを乗り切るための飲み物だったそうです。

暑い夏に飲むときは、甘酒は必ずしも温めて飲む必要はなく、常温や氷を入れて冷たくして飲んでも大丈夫です。むしろ、乳酸菌を生きたまま腸に届けるためには、その方が効果的と言えるでしょう。

体を温める酒粕甘酒

酒粕は日本酒を醸造する際にできる搾りかすですので、アルコールを含む発酵食品です。そのため、酒粕で作る甘酒はアルコールを含むことになります。このアルコール臭が気になる方も多いかもしれませんが、寒い日にはこのアルコールが体を適度に温めてくれます。

どうしてもアルコール臭が気になるようなら、作るときの加熱時間を長くすれば臭いが消えます。甘酒が幅広い人々が飲用できる飲み物になるかは、調理方法の工夫次第かもしれません。

手軽に飲める発酵食品・甘酒

麹を使って作る甘酒は、おかゆを炊き、麹を混ぜ、最低でも8時間程度保温しないと完成しません。一方、酒粕で作る甘酒は、酒粕を崩して水の中に入れ、砂糖を加えて加熱し、酒粕が溶ければ出来上がりです。この調理時間の違いは、飲用に便利かどうかという差になってしまうかもしれません。

けれども、麹で作った甘酒はアルコールや酒粕独特の風味もなく、栄養価も高く子どもにも飲みやすい飲み物です。上手に飲み分けて、健康な暮らしに甘酒を活かしていきたいものです。

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