
発酵食品と聞くと、ヨーグルトや納豆、味噌などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。私たちの食生活に中にはたくさんの発酵食品であふれていて、和食にかかすことができない漬物も発酵食品のひとつです。発酵食品には乳酸菌が豊富に含まれていますが、漬物にはヨーグルトよりも多くの乳酸菌が含まれているといわれています。整腸作用など様々な健康効果が期待できる発酵食品のひとつ、漬物も自家製で作ってみませんか?今回は簡単に作ることができる乳酸菌たっぷりの漬物の作り方を紹介します。
漬物の乳酸菌は生きて腸まで届く
漬物に含まれている乳酸菌は植物性乳酸菌と呼ばれ、ぬか漬けやキムチ、たくあんやザーサイなどしっかりと漬けこまれた漬物類に多く含まれています。植物性乳酸菌の特徴はヨーグルトなどに含まれる動物性乳酸菌に比べ、胃酸などの酸に強い性質を持っていることです。動物性乳酸菌の多くは胃酸によって死滅しやすいのですが、植物性乳酸菌は生きて腸まで届く数が格段に多いことがわかっています。意識的に植物性乳酸菌を摂取することで腸内環境を整えることに大きく役立ちます。
古くから伝わる発酵食品ぬか漬けの作り方
ぬか漬けは日本に昔から伝わる発酵食品のひとつです。ぬか床に季節の野菜を漬けるだけで、おいしくて健康的な漬物が仕上がります。ぬか漬けはお手入れさえしてあげれば、比較的簡単に作ることができるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
◎材料
米ぬか・・・1kg
粗塩・・・120g
水・・・1リットル
昆布・・・5cm角を5枚
乾燥とうがらし・・・3本
捨て漬け用の野菜適量(キャベツの外葉やニンジンや大根の皮でOK)
沸騰した水に塩を加えて溶かし冷ましておき、米ぬかは弱火で乾煎りしておきます。米ぬかをボウルに移し、塩水を加えて手でしっかり混ぜ合わせます。清潔な保存容器にぬか床を敷き詰め、捨て漬け用の野菜ととうがらし、昆布を入れて漬け込みます。捨て漬け用の野菜は毎日取出し取り換えます。ぬか床は1日1回そこからかきまぜることがポイントです。1週間ほどで発酵が始まり、2週間から3週間ほどで発酵が進み本漬けできるぬか床の完成です。キュウリやナスは一晩で、大根やニンジンは1日で食べごろです。ぬか床は本漬けできるようになってからも毎日かきまぜましょう。
自家製漬物でおいしく楽しい発酵食品ライフ
自家製の漬物は、市販品よりもおいしく感じるから不思議です。ぬか漬けなど漬物をはじめとした発酵食品は毎日食べたいものですから、自家製することは経済的にも健康面でもメリットが多いです。手作りのいいところは添加物の心配がないという点です。市販の漬物は味を良くしたりある程度の期間の保存を可能にするために、調味料や保存料が添加されているものも少なくありません。ぬか漬けの場合、自家製なら米ぬかと塩と水だけで作ることができるので、安心で安全、そしておいしく作ることができます。発酵の進み具合によってぬか漬けの味が変わるなど、手作りならではのおいしさを実感することもできるはずです。乳酸菌の中でもトップクラスの植物性乳酸菌を、自家製のぬか漬けから取り入れてみませんか?