日本発祥の発酵食品塩麹の歴史、発祥

塩麹は2011年に注目を集め一般的に知られるようになった調味料ですが、その歴史はとても古いものです。
塩麹発祥の地はどこなのか、塩麹ブームのきっかけは何なのかを知る人は多くありません。

塩麹発祥の地は東北地方

塩麹発祥の地は東北地方とされています。東北は米どころとして有名な地であり、昔から酒造りが盛んでした。
酒は蒸した米に米麹を混ぜて発酵させたものであるため、酒造りが盛んな地域では昔から麹の存在が深く生活に根付いていました。
東北以外にも酒造りが盛んな地域はあります。なぜ塩麹発祥の地が東北と言われているのか、それには理由があります。
東北地方には古くから愛されている三五八漬けという漬け物があります。三五八漬けとは塩、水、麹、米を混ぜ合わせ、発酵させたものを漬け床にした漬け物のことです。この三五八漬けの漬け床の作り方を簡略化し、塩、水、麹を合わせて発酵させたものが塩麹となり調味料として使われるようになったと考えられています。
 

塩麹ブームのきっかけは大分県

それまであまり知られていなかった塩麹が注目を集め始めたのは2011年のことです。
塩麹ブームの火付け役は大分県にある麹食品を専門に取り扱う「糀屋本店」というインターネットショップです。
2007年、店の女将が偶然江戸時代の書物を発見します。その書物に書かれていた内容こそが、塩麹のレシピでした。
麹食品専門店の女将でさえ、当時は「塩麹」という言葉を聞いたこともなかったため、半信半疑で書物を見ながら塩麹作りを行いました。でき上がった塩麹を調味料として使ったところ、その美味しさに感動し、すぐに塩麹を商品として販売し始めました。
同時に塩麹を使った料理レシピをインターネット上や本で公開しました。
そのレシピを見た人の間で「簡単で美味しい」と評判になり、次第に塩麹の存在を知る人が増えていきます。そして、テレビや雑誌に取り上げられる回数も増え、塩麹は一大ブームとなります。
塩麹ブームがきっかけで、麹に注目が集まり、醤油麹や甘酒も注目を集めるようになりました。

地域により違う塩の量

米麹発祥の地とされている東北の米麹と、米麹ブームのきっかけとされている大分県の米麹は材料や作り方は同じですが1点だけ大きな違いがあります。それは使用する塩の量です。
東北の米麹は大分県の塩麹と比べると約2倍の量の塩を使用しています。これは東北と大分県との気候の差が関係しています。
東北は雪国であるため、昔は冬に食料があまり確保できませんでした。そのため、冬に備えて春~秋にとれた野菜や魚を塩麹に漬けて保存する必要がありました。塩には雑菌の繁殖を抑える効果があるため、食材の保存期間をできるだけ長くできるよう塩を大量に使用していたと考えられます。
一方の大分県は雪の心配が少なく、冬場も食料を調達しやすい環境にあったことから冬に備えて食料を貯蔵する必要はあまりありませんでした。そのため、普段の調味料として使えるよう塩の量を調節していました。
現在流通している塩麹の多くは大分県のような塩分控えめの塩麹です。冷蔵、冷凍技術が発達した現代では冬に備えて食料を貯蔵する必要がないということが最大の理由です。また、健康志向により減塩を心がける人が増えたことも一因と言えます。
しかし、東北の米麹にも良い点はあります。塩分が多く含まれているため保存性に優れている点です。大分県の塩麹は冷蔵保存で半年ほどしか保存できないのに対し、東北の米麹は常温で何年も保存可能です。そのため、年月を重ねるごとに発酵が進み、円熟した塩麹の旨味を堪能することができます。

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