発酵食品チーズの日本での歴史、起源

チーズは海外発祥の食品ですが、今や日本人の食文化に欠かせません。チーズの使用用途は多岐に渡り、パスタやグラタンなどの洋食、お菓子、サンドイッチ、サラダなど様々な料理で使われます。
普段何気なく使っているチーズですが、いつ頃発祥し、日本にどのように伝わったのかを知る人はあまり多くはありません。

チーズの起源

チーズの発祥時期は、詳しくは解明されていませんが先史時代だと考えられています。
紀元前4000年頃のものと思われる古代ジプトの壁画にはチーズの製造方法が描かれているため、すでにその頃にはチーズが一般的なものだったことが分かります。
また、紀元前3000年頃のインドではチーズを食べることを勧める歌詞が入った歌がありました。
紀元前2000年頃のアラビア民族の民話では「生乳を羊の胃袋で作った袋に入れて運んでいた所、白い塊になっていました。その塊はとても美味しいものでした」という話があります。このことから、チーズは自然発酵でできた偶然の産物であることが読み解けます。
世界最古のチーズがどこで作られたのかは不明ですが、羊やヤギ、ラクダなどの家畜とともに生活をしていた民族の間で偶然発生したチーズが、各地域に根付き現代まで伝えられたことは確かです。

チーズの世界での広がり

ヨーロッパではローマ帝国時代にはすでにチーズ作りは産業化されており、チーズの製造方法が記された書物が紀元前36年以後に残されています。
その書物は秘伝書のような形で取り扱われており、中世の修道院や封建領主によって厳重に守られていました。
その書物でチーズの作り方を学んだヨーロッパの人々は自国にそのレシピを持ち込み、各地域で材料、発酵方法、熟成期間などが独自の進化を遂げ、様々なチーズが誕生しました。

チーズの日本での歴史

飛鳥時代に牛乳、酪、酥などの乳製品が孝徳天皇に献上されたとの記録があります。この酥がチーズの一種だと考えられており、これが日本の書物で確認できる最も古いチーズの記録とされています。
しかし、この時代の酥は牛乳を煮詰めて固めたものであったため、現在のチーズと全く別物であったと考えられています。
現代のものと似たようなチーズが日本に入ってきたのは、江戸時代の8代将軍、徳川吉宗の時代です。吉宗はオランダから仕入れたチーズをたいそう気に入り、乳牛3頭を輸入し「白牛酪」というチーズのようなものを作らせます。
白牛酪とは牛乳を煮詰めて乾燥させたものを団子状にしたものです。現在のチーズとは製造方法が異なりますが酥よりもかなりチーズに近いものであったとされています。
牛の輸入、交配は続けられ、60年後の11代将軍、徳川家斉の時代には牛が70頭程になっていたとされていますが、この時代のチーズはまだまだ貴重で高価なものであったため一部の権力者しか口にすることはありませんでした。

日本でチーズが定着した理由はチーズケーキ

日本人の食文化にチーズが根付いたのは1970年代の事です。きっかけはチーズケーキが若い女性の間で流行ったことでした。
ケーキ店はこぞって新作のチーズケーキを発表し、女性向け雑誌では相次いでチーズケーキ特集が組まれました。女性たちはチーズケーキを買い求め、様々なチーズの味に馴染んでいきました。
こうしてようやく一般庶民の間でもチーズが普及していきましたが、甘いお菓子がきっかけでチーズが根付いた民族というものはかなり稀です。
また、1980年代にはボージョレヌーボー、イタリア料理、ティラミスが流行りチーズブームが加速します。チーズはお菓子の材料となるものというイメージから、おつまみや料理の材料にもなるという認識が広がっていきました。
これをきっかけにチーズの製造量も増え、様々な種類のチーズが店頭に並ぶこととなりました。

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